「盂蘭盆会万燈先祖供養」とは、阿含宗が毎年、盂蘭盆会の時期に営んでいる供養法要です。東京都港区三田の阿含宗関東別院では7月13日〜15日の3日間、京都市山科区北花山の阿含宗本山総本殿・釈迦山大菩提寺では8月13日〜15日の3日間にわたって、数万基の万燈が境内に掲げられ、夏の夜空を照らし出します。
阿含宗の「盂蘭盆会万燈先祖供養」とは
「盂蘭盆会万燈先祖供養」を理解するには、「盂蘭盆会」と「万燈会」について知らなければなりません。「盂蘭盆会」は「お盆」と略称されて使われますが、皆さんはその意味をご存知でしょうか?
「盂蘭盆」とは梵語の「ウッランバナ」を漢字に音写したもので、「倒懸」とも意訳しますが、これはつまり「逆さ吊り」のことです。冥界へ行くことができない死者の霊は、「逆さ吊り」に遭っているような苦しみを受ける、ということでこの名があるわけです。
「盂蘭盆会」とは、そのような「逆さ吊り」のような苦しみを除くように、先祖を供養する法会です。元は、特に餓鬼界という、常に飢えていなければならない霊的境界に堕ちたお霊を救う法要でした。
次の「万燈会」ですが、これは寺院の境内などに、仏の智慧の光を象徴する「万燈」を掲げて、仏・菩薩・明王・諸天・護法善神等の智慧やお力を讃歎する法要です。日本では651年に初めて、朝廷によって営まれました。非常に伝統のある行事です。
阿含宗の「盂蘭盆会万燈先祖供養」は、関東別院(7月13日〜15日)と阿含宗本山総本殿・釈迦山大菩提寺(8月13日〜15日)の境内に万燈を掲げ、仏・菩薩・明王・龍神などの護法善神・諸天を供養し、その大きな功徳を先祖に回向して成仏へと向かわせ、また成仏している先祖へと追善する法会です。まさしく成仏力を唯一持っている阿含宗ならでは、先祖供養法要と言えるでしょう。
「盂蘭盆会万燈先祖供養」への参加条件
どなたさまも参拝することができます。
ただし、厳粛な仏教法要でありますから、マナーは必ず守って、厳粛な雰囲気を決して壊さないように心がける必要があります。
また先祖供養の法要ですから、先祖への感謝と「先祖が成仏してほしい」と願う菩提心を持って、参拝するようにしてください。
また、当日は参拝できなくても、自ら先祖供養の万燈を事前に申し込むという形で、「盂蘭盆会万燈先祖供養」に参加することもできます。素晴らしい供養になりますので、ご先祖のために「万燈供養」を申し込まれてみてはいかがでしょうか。
開催している日時
東京都港区三田の関東別院では7月13日~15日、京都市山科区北花山の阿含宗本山総本殿・釈迦山大菩提寺ですと8月13日~15日の開催です。夕刻からの開催となりますが、正確な時間についてはお近くの阿含宗道場にお問い合わせください。また、阿含宗本山へのバスの運行時間も、お近くの阿含宗道場へお問い合わせください。
「盂蘭盆会万燈先祖供養」への参加
「盂蘭盆会万燈先祖供養」は、お盆の時期にだけ開催される先祖供養の法要です。貴重な機会でありますから、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか? また、お近くの阿含宗道場で、新アゴンネットワークシステムによる中継が行われることもございますので、遠方の方は最寄りの道場へお問い合わせされるとよいでしょう。
まとめ
「盂蘭盆会万燈先祖供養」は伝統的な仏教行事に立脚しつつも、阿含宗ならではの「成仏法」が生きる尊い先祖供養法要だと言えます。先祖は運気を根っこです。その先祖を手厚く供養せずに、個人と家庭の安穏繁栄は望めません。夏のお盆には先祖へと心向け、阿含宗の「盂蘭盆会万燈先祖供養」に参加してみてはいかがでしょうか。