阿含宗での月例行事「例祭」とは?

阿含宗での月例行事「例祭」とは? 阿含宗の定例行事

阿含宗にはいくつかの月例行事があり、その中心となるのが「例祭」です。

阿含宗信徒は、お釈迦さまの成仏法(生者は自らの悪因縁を切って仏陀となり、死者の霊に施すと迷いを断って冥界へと成仏する法)を現代人でも行えるように編纂した、「仏舎利宝珠尊解脱宝生行」という修行を日々実践しておりますが、その修行を進める上で必要不可欠なものが前述の「例祭」で、これは毎月末の土日に営まれております(変動することもあるので、日にちは要確認)。

阿含宗の「例祭」とは

月末の土曜日に営まれる例祭は「解脱成仏法要例祭」で、日曜日に開催されるのが「宝生解脱法要例祭」です。この日には阿含宗本山の僧侶が成仏法に基づく護摩法要を奉修し、各人の因縁解脱修行が進むように祈念します。また、法要後には、同じく阿含宗本山の僧侶がご法話を行います。

ここで因縁について簡単に説明します。広義の因縁は「ものの存在の原理」ですが、ここで言う因縁とは「人を不幸不運へと導く運命因子」のことです。「因縁解脱」とは、その「人を不幸不運へと導く運命因子」を断ち切り、完全に自由自在な存在(仏陀)となることです。

その因縁の主要原因をどこまでも追究していくと、不成仏霊・霊障のホトケに行き着きます。不成仏霊とは死後も冥界(冥土)へ行けずに苦しんでいる存在で、その不成仏霊が霊的な障りを発して有縁の者を苦しめ始めると、霊障のホトケと呼ばれます。

不成仏霊・霊障のホトケがいれば因縁は切れませんし、個人や家庭の運もよくなりません。そこで土曜日に奉修の「解脱成仏法要例祭」では、不成仏霊・霊障のホトケを成仏させる修法である、「解脱供養」が護摩法要の中で行われるわけです。

この成仏法を修することができるのは、阿含宗だけです。なぜならば、阿含宗だけがお釈迦さまの成仏法を奉持しているからです。また「例祭」では、解脱と同時に福徳宝生も祈念しております。

例祭へ参拝するには

例祭は基本的に阿含宗信徒を対象としており、前述のように信徒が因縁解脱の修行を進めるには必須の行事です。いわば、1カ月間の修行の総決算と言えるもので、この日の護摩法要で自分の因縁を焼尽し、浄め高まった心身で翌月の修行の日々を迎えるわけです。

しかし、「自分は一般の者だけれども、阿含宗の例祭に参加して、成仏法に基づく護摩法要を体感してみたい」という方もいらっしゃるでしょう。

そのような方は事前に阿含宗の道場に連絡し、例祭を参拝したい旨を告げて、ご相談ください。

霊障のホトケをも成仏させ、悪因縁の焼き尽くし、また多くの人が真剣に祈りを捧げる護摩法要に参加できたならば、それは今後の人生に役立つ素晴らしい経験となるでしょう。また、阿含宗本山の僧侶によるご法話も、苛烈な現代を生きていくための大きな糧となると思います。

「例祭」の開催場所

阿含宗の「例祭」は毎月、関西総本部・関東別院・北海道本部・東北本部・東海本部・北陸本部・九州本部のいずれかを護摩法要奉修道場とし、その他の本部・道場・連絡所へ「新アゴンネットワークシステム」を介して中継されます。ですから、日本全国各地で例祭に参加することができるのです。

自宅の近くに中継道場があるかどうかは、阿含宗の各道場へお問い合わせください。その際、阿含宗信徒ではない方は、必ずその旨を伝えてください。あくまでも「例祭」は信徒を対象とした行事ですので、その点は忘れないようにしましょう。

「例祭」の護摩法要を参拝

前述のように「例祭」では、不成仏霊・霊障のホトケを成仏させ、悪因縁を解脱させる、お釈迦さまの成仏法にのっとった護摩法要を営んでおります。「例祭」に参加すると、その尊い護摩を拝むことができるのです。その際は、自分のお願い事の成就を祈ることもできます。

多くの人の祈り、多くの人の読経に声に包まれる時、人は「祈り」というものの崇高さに気づくはずです。なぜならば、「祈り」とは数ある生き物の中で、万物の霊長である人間だけに固有のもので、これは何者も侵すことができない、気高い行為だからです。一心に仏を祈る時、人は仏に近づき、一心に神を祈る時、人は神に近づきます。深い祈りはそのことを教えてくれることでしょう。

まとめ

阿含宗では毎月、「例祭」を営んでおり、そこでは因縁解脱と不成仏霊・霊障のホトケの成仏を祈り、福徳宝生を祈願します。いわば、日々の修行の決算を毎月末に行っているわけです。そこで人々は崇高な祈りを捧げます。もしも参加できるならば、学べることは多いはずです。