阿含宗では毎月1日に、「朔日縁起宝生護摩」を営んでおります。これは阿含宗信徒のみならず、一般の方々も多く参拝している法要です。それでは「朔日縁起宝生護摩」とは、どのようなものなのでしょうか?
「朔日縁起宝生護摩」とは
皆さんは「縁起」という言葉をご存知でしょうか? 「縁起が良い」などと使いますね。しかし、「縁起」とはもともと、仏教の根幹をなす教義なのです。
仏教では「因・縁・果・報の順に物事は成立していく」と考えます。「因」とは直接原因です。植物の種を思い浮かべていただけばよいでしょう。「縁」とは間接原因です。種をまく土や、まいた後に遣る水、日光などが「縁」になります。「因」という種は、「縁」を得ることによって成育し、「果」つまり実を結びます。「果」が生じると、それによって何らかの作用、例えばその実を食べるとか、その実を食べに虫が集まるといったことが生じます。これが「報」です。
人は「因」という元々の素質に注目しがちです。しかし、その「因」も「縁」がなければ成育しません。つまり、悪い「因」を持っていても、悪い「縁」を与えずに善い「縁」を与えれば、悪い「因」の芽は出なくなるわけです。「因」も重要だが、「縁」次第で「果」や「報」は変化する。全て「縁」によって起きる。これが「縁起」です。
阿含宗で行われている「朔日縁起宝生護摩」では、仏教の総本尊とも、如意宝珠とも称される真正仏舎利尊(お釈迦さまのご聖骨)を本尊とし、阿含宗開祖・桐山靖雄大僧正が密教最高の難行である「念力の護摩」(マッチ・ライターなどの器具を使わずに念力によって火を出し焚く護摩)を成就して生じた御聖火によって、悪因を断ち、良い縁の成就を祈ります。これによって強い運気がいただけます。
毎月、良い縁を頂戴できるということは、苛烈な社会を生き抜く現代人にとって、大きな糧となるのではないでしょうか。
「朔日縁起宝生護摩」に参加する条件
「朔日縁起宝生護摩」は広く開かれた法会で、どなたさまでも参拝は可能です。もちろん参拝者の多くは信徒ですが、一般の方々でも参拝し、強い運気に預かることができます。
「朔日縁起宝生護摩」では、前述のように護摩法要を営み、「縁起を良くして運を開く」わけですが、護摩法要後には阿含宗本山の僧侶によるご法話も行われます。
仏教の中でも密教は、「法」と「教え」から成り立っております。護摩法要は「法」の範疇に入りますが、ご法話は「教え」となります。「法」と「教え」がそろってこそ、人は運命を変え、幸福をつかむことができるのです。
「朔日縁起宝生護摩」におけるご法話は、仏教の「教え」に根ざしているだけではなく、今を生きる現代人に必須の内容となっております。1カ月をより良く生き抜くための指針となりますので、ぜひ、こちらもお聞きになることをお勧めします。
開催の日程など
「朔日縁起宝生護摩」は毎月1日7時からの開催です。護摩修法道場は東京都港区三田の関東別院ですが、全国の阿含宗の本部・道場・連絡所等にも、新アゴンネットワークシステムによって同時中継されていますので、ご自宅や勤務先の近くでも参拝することができます。どうぞ、お近くの阿含宗道場にお問い合わせください。
朔日縁起宝生護摩に参加
仏教とは決して俗世と乖離した、取り澄ましたものではありません。苛烈な社会を生きる現代人にこそ必要なものです。まずは「朔日縁起宝生護摩」に参加して、強い法のお力をいただいてみませんか?
まとめ
「朔日縁起宝生護摩」は毎月1日に阿含宗が営んでいる、護摩法要とご法話からなる行事です。趣旨は「縁起を良くして運を開く」です。毎月1日に強い運をいただき、良い教えで心を満たす。素晴らしいことですね。そこから新しい人生が開けるかもしれません。