阿含宗の書籍『間脳思考-霊的バイオ・ホロニクスの時代』

間脳思考の表紙 阿含宗の書籍

ここにきみの未来をひらくイデアとシステムがある!

われわれのこの世界は、新皮質脳が生み出した世界である。しかし、この世界は、完全に行きづまった。

新皮質脳文明は、まさに崩壊せんとしつつある。

この行きづまりを打破する方法はただ一つ。霊性の場であり、インスピレーション発現の場である間脳(かんのう)をひらくことだ。

書籍情報

著者・桐山靖雄
1984年1月10日発行
定価1,400円(税別)
平河出版社

口コミ

「三善根」に関する不思議な経典

本書に引用された「増一阿含経 三供養品(増一阿含経2番)」は不思議な経典である。著者は、この経典を在家者が聖者(四沙門果)に至る道を説いたものだと指摘する。漢訳経典の電子テキストで確認すると、その道を「三善根」と訳している。

増一阿含経に幾つも存在する「三善根」に関する経典は、“貪・瞋・痴の三不善根を持つ比丘は三悪趣=地獄界・餓鬼界・畜生界に堕ち、不貪・不瞋・不痴の三善根を持つ比丘は人・天の境涯=人間界・天上界に生まれる。”と三善根本来の意味で説いている。

しかし、本書に引用された上記の経典が不思議だと言う理由は、三善根本来の意味とは異なるのである。先ずは漢訳経典を示す。

“爾時世尊告阿難。有三善根。不可窮盡。漸至涅槃界。云何爲三。所謂於如來所而種功徳。此善根不可窮盡。於正法。而種功徳。此善根不可窮盡。於聖衆而種功徳。此善根不可窮盡。是謂阿難。此三善根不可窮盡得至涅槃界。是故阿難。當求方便獲此不可窮盡之福。如是阿難。當作是學。爾時阿難聞佛所説。歡喜奉行。”

これを訳すと、“1)如来の所で功徳を種(う)える、2)正法において功徳を種える、3)聖衆において功徳を種える、という3つの方法(三善根)によれば、涅槃界に至る。”と説いているのである。その意味で、著者は「三福道」と意訳したのであろうか?